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中小企業の採用サイト|採用ページと分ける判断と、載せる内容

採用サイトの相談は、「求人媒体に出しているのに応募が来ない」か、「応募は来るが、想定と違う人が来る」のどちらかから始まることが多いです。

どちらの場合も、媒体を見た人が会社名を検索したあとに何を見るかで結果が変わります。媒体は出会う場所で、サイトは確かめる場所です。ここが用意できていないと、興味を持った人が応募の手前で止まります。

この記事では、コーポレートサイトの採用ページで足りるのか、独立した採用サイトを作るべきなのかの判断から、載せる内容、応募フォームで落とさないための条件までを整理します。

  • 採用ページと採用サイトは何が違うか
  • どちらで足りるかの判断
  • 求職者が応募の前に確認していること
  • 採用サイトに載せる6ブロック
  • 書き方で差が出るところ
  • 写真と動画の使いどころ
  • 応募フォームで落とさない
  • 作る前に決めておくこと
  • よくある失敗
  • 公開したあとにやること
  • まとめ

採用ページと採用サイトは何が違うか

同じ「採用の情報」でも、コーポレートサイトの中の採用ページと、独立した採用サイトは役割が違います。

コーポレートサイトの採用ページと独立した採用サイトの違い

コーポレートサイトの採用ページ 独立した採用サイト
目的 条件を正しく伝える 興味を持った人を応募まで運ぶ
読む人 取引先・求職者が混ざる 求職者だけ
情報量 募集要項が中心 仕事内容・人・環境・選考まで
更新 募集のたびに差し替え 募集の有無にかかわらず足していく
見た目 会社全体のトーンに合わせる 求職者に向けて変えられる
分量 1〜2ページ 5〜10ページ程度

違いは分量ではなく、誰に向けて書くかを絞れるかどうかです。コーポレートサイトは取引先も読むので、書きぶりを求職者側に寄せきれません。採用サイトを分けると、仕事の中身や働く人の話を主役にできます。

コーポレートサイトとサービスサイトを分ける判断と同じ考え方なので、サービスサイトとコーポレートサイトの違い|分ける判断と決め方もあわせて読むと整理しやすくなります。

どちらで足りるかの判断

先に結論から書くと、募集が年に1〜2件で欠員補充が中心なら、採用ページを厚くするほうが続きます。分ける判断は、次のどれかに当てはまるかで決めます。

分けたほうがよい場合

  • 通年で採用している、または毎年続けて採る予定がある
  • 新卒・未経験を採る(仕事内容の説明量が多くなる)
  • 職種が複数ある(求める人が職種ごとに違う)
  • 媒体やエージェント経由で、会社名を検索される前提がある
  • 今のサイトのトーンが取引先向けで、求職者に向けた書き方ができない

採用ページで足りる場合

  • 募集が不定期で、欠員が出たときだけ
  • 職種が1つで、経験者だけを採る
  • 紹介やリファラルが主な入口になっている
  • サイトを更新できる人が社内に1人もいない

最後の項目は見落とされがちです。採用サイトを分けると、更新する場所が2つになります。会社概要や実績はコーポレート側、仕事と人は採用側という切り分けを決めておかないと、どちらも古くなります。

中間の選び方

いきなり分けず、コーポレートサイトの中に /recruit を作って、仕事紹介と社員紹介だけを先に厚くする形もあります。反応を見てから独立させれば、書いた内容はそのまま移せます。最初から作り込まず、続けられる範囲から始めるほうが安全です。

求職者が応募の前に確認していること

媒体で見つけたあと、応募するまでに確認されるのは、おおむね次の6つです。

  1. 何をする仕事か:担当する範囲、1日の流れ、使う道具やソフト
  2. 誰と働くか:人数、年齢の幅、直属になる人
  3. 条件:給与、勤務地、休日、残業の実態、転勤の有無
  4. 入ったあと:教育の流れ、評価、どこまで任されるか
  5. 会社の実体:何で売上を立てているか、規模、続いているか
  6. 応募のハードル:選考の回数と期間、いきなり応募しかないのか

このうち、書いていないことは他の場所で埋められます。口コミサイト、SNS、知り合いへの確認など、会社が管理していない情報のほうが先に目に入ることもあります。だからこそ、答えられることは自社のサイトで先に書いておくほうが有利です。

製造業の場合は、求職者が現場の写真を探すという傾向もあります。製造業のホームページ制作|見に来た人が確認することと、載せる情報の決め方にも近い話を書いています。

採用サイトに載せる6ブロック

載せる内容は、上から次の順番で並べると読み進めてもらいやすくなります。

採用サイトに載せる6ブロックと、それぞれに書くこと

1. 募集職種と条件

最初に出します。条件が合わない人に長い文章を読ませても、結果は変わりません。職種名、雇用形態、勤務地、給与の形(月給か年俸か、固定残業の有無)、休日、必要な経験を、そのまま読める形で置きます。

媒体の原稿と食い違わないことが大事です。サイトと媒体で条件が違うと、それだけで信用が落ちます。

2. 仕事内容

いちばん読まれる場所です。職種名だけでは伝わらないので、次を書きます。

  • 1日の流れ(時間帯ごとに何をしているか)
  • 担当する範囲と、担当しない範囲
  • 1人で進めるのか、チームで動くのか
  • 使う道具、ソフト、設備
  • 忙しい時期と、落ち着く時期

「担当しない範囲」を書くと、応募の質が上がります。何でもやる会社だと書くと、何をする会社か分からなくなります。

3. 働く人

社員紹介は、役職者だけにしないほうがよいです。読む人は、自分と近い立場の人の話を探しています。入社1〜3年の人、未経験で入った人、子育てと両立している人など、応募してほしい層に近い人を入れます。

書く内容は、前職、入った理由、今の仕事、苦労したこと、今できるようになったことの5点で足ります。長い経歴より、具体的な1日が伝わるほうが効きます。

4. 働く環境

制度の名前を並べるだけでは伝わりません。使われている実態を書きます。

  • 休日と、実際の取り方(連休は取れるのか)
  • 残業の平均的な姿(繁忙期はどうなるか)
  • 教育の流れ(最初の3か月で何をするか)
  • 設備・オフィス・作業環境
  • 服装、通勤、車通勤の可否

5. 選考の流れとよくある質問

選考が何回で、どのくらいの期間かを書きます。応募のあと連絡がいつ来るのかが分からないと、迷っている人は動きません。

質問は、面談で実際に聞かれたものを足していきます。作文した質問より、聞かれた質問のほうが当たります。

6. 応募とカジュアル面談の入口

応募だけでなく、話を聞くだけの入口を用意します。転職を決めきっていない人がいちばん多いので、ここがあるかどうかで母数が変わります。

書き方で差が出るところ

「アットホームな職場」は判断材料にならない

雰囲気を言葉で主張しても伝わりません。人数、年齢の幅、席の配置、朝礼の有無、誰に相談できるか、といった事実を書くと、読む人が自分で判断できます。

数字は自社で数えられるものだけ

平均年齢、社員数、未経験で入った人の数、有給の取得状況など、社内で確認できる数字だけを書きます。出せない数字を無理に作る必要はありません。根拠を説明できない数字は、面談で崩れます。

条件の悪いところを隠さない

繁忙期に残業がある、土曜出勤がある、最初は別の業務から始める。こうした条件は、入ったあとで必ず分かります。先に書いておくほうが、早期の退職を防げます。

募集要項は最新の1か所だけにする

同じ条件を複数ページに書くと、片方だけ古くなります。募集要項は1ページにまとめ、他からはリンクさせます。

写真と動画の使いどころ

採用サイトで効くのは、働いている人が写っている写真です。建物の外観や、素材集の会議風景では、何も伝わりません。

  • 撮る前に現場を片づける。写真の印象は、片づけで大きく変わります
  • 顔出しが難しい場合は、手元・作業中・後ろ姿でも成り立ちます
  • 社員紹介の写真は、全員同じ構図で撮ると一覧がそろいます

動画を使うなら、社員インタビューか1日の流れが向いています。スマホで音を出さずに見られる前提で、字幕を入れます。構成の選び方と長さの目安は採用動画の構成|何を見せるか、どこで流すかにまとめています。実写とアニメのどちらを選ぶかは、サービス紹介動画はアニメと実写のどちらを選ぶか|向き・不向きと決め方に判断のしかたを書いています。

動画は1本作って終わりにせず、撮影の日に複数の人を撮っておくと、後から足していけます。

応募フォームで落とさない

ここまで読んだ人を取りこぼす原因は、たいていフォームにあります。

  • 入力項目を必要なものだけにする(住所、年齢、履歴書の添付を最初から必須にしない)
  • スマホだけで完結する。PDFの用意が前提になっていないか確認する
  • 送信したあと何が起きるか、いつ返信が来るかを画面に書く
  • 「応募」と「まず話を聞く」を分けて置く
  • 会社側の受け先を決めておく。返信が遅れるのが、いちばん多い取りこぼしです

フォームの作り方そのものは、問い合わせの導線と同じ考え方です。BtoB向けLPの構成|問い合わせにつながる順番と、作る前に決めることにも共通する内容を書いています。

作る前に決めておくこと

作りはじめる前に、次の6つを決めておくと手戻りが減ります。

  1. 採る職種・人数・時期:通年か、時期を区切るか
  2. 来てほしい人:経験の有無、どういう働き方を望む人か
  3. 媒体との役割分担:媒体で出会い、サイトで確かめてもらう形にする
  4. 更新する人と頻度:誰が、何を、どのくらいの間隔で足すか
  5. 写真・動画をいつ撮るか:公開日から逆算する。ここが遅れると全体が止まります
  6. 応募の受け先と返信の体制:誰が見て、何日で返すか

制作会社に頼む場合は、この6つをそのまま渡せば話が早く進みます。依頼のまとめ方はWeb制作の提案依頼書(RFP)の書き方|書く項目とそのまま使えるひな形にひな形があります。

よくある失敗

募集要項だけ置いて終わる

条件しか書いていないと、媒体と同じものになります。サイトの役目は、媒体に書けない中身を見せることです。

媒体の原稿をそのまま貼る

媒体の原稿は、字数の制限に合わせて削られています。そのまま貼ると、読みどころのない文章になります。

社員紹介が役職者だけ

応募する人と立場が違うので、参考にされません。

募集が終わったら消してしまう

募集していない時期にも、会社名で検索した人が見ています。仕事紹介と社員紹介は残し、募集要項だけ「現在は募集していません」に切り替えます。

更新できない形で納品される

自分で直せないと、条件が変わっても反映されません。更新の続けやすさは、リニューアル全体の話でもあります。コーポレートサイトのリニューアル|時期の見きわめ方と進め方にまとめています。

スマホで読みにくい

求職者はスマホで見ます。文字の大きさ、表の崩れ、フォームの入力しやすさを、実機で確認します。

公開したあとにやること

採用サイトは、公開してからのほうが差がつきます。

  1. 応募者に、何を見て応募したかを聞く:どのページが効いているかが分かります
  2. 面談で出た質問をFAQに足す:同じ質問は必ず繰り返されます
  3. 社員紹介を1人ずつ増やす:1人分でも増えると、読む人の選択肢が増えます
  4. 条件が変わったらすぐ直す:給与や休日の記載が古いままだと、面談で説明が食い違います

いちどに全部そろえる必要はありません。募集要項と仕事内容と社員1人分から始めて、増やしていく形で十分です。

まとめ

  • 媒体は出会う場所、サイトは確かめる場所。検索したあとに見るものを用意する
  • 募集が不定期で職種が1つなら、コーポレートサイトの採用ページを厚くするほうが続く
  • 通年採用・未経験採用・複数職種なら、分けたほうが書きやすい
  • 分けると更新する場所が2つになる。担当と頻度を先に決める
  • 載せるのは、募集要項・仕事内容・働く人・働く環境・選考の流れ・応募の入口の6ブロック
  • 「アットホーム」ではなく事実を書く。数字は自社で数えられるものだけ
  • 条件の悪いところは先に書く。あとで必ず分かる
  • 写真は働いている人を撮る。素材集で代用しない
  • フォームの項目を減らし、返信の目安を書く。「まず話を聞く」の入口も置く

京都市南区の株式会社HSEは、コーポレートサイトや採用ページの制作から、写真・動画の撮影までを同じ体制で対応しています。制作実績はこちらをご覧ください。

対応範囲はデザイン・Webと動画制作にまとめています。採用サイトを分けるべきかどうかの判断からでも構いません。お問い合わせからご相談ください。

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