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採用動画の構成|何を見せるか、どこで流すか

採用動画がうまくいかない原因は、たいてい内容ではなく流す場所を決めていないことです。採用サイトに置く2分の動画と、会社説明会の冒頭で流す動画と、求人媒体のサムネイル代わりに置く30秒は、見る人の状態がまったく違います。

同じ素材でも、どこで流すかによって順番と長さを変える必要があります。1本作ってあちこちに貼るやり方では、どの場所でも少しずつ合いません。

この記事では、流す場所ごとの違い、構成パターン、長さの目安、撮る前に決めることを順に書きます。

  • 採用動画は、流す場所で中身が変わる
  • 構成パターン4つ
  • 長さの目安
  • 誰を出すか
  • 撮る前に決める5つのこと
  • 「刺さる」より先に決めること
  • 1本で足りないときの分け方
  • 採用サイトとの組み合わせ
  • よくある失敗
  • 公開したあとにやること
  • まとめ

採用動画は、流す場所で中身が変わる

まず、どこで流すのかを1つ決めます。複数あるなら、主にする場所を決めます。

採用サイト 会社説明会 求人媒体 SNS(縦型)
見る人の状態 興味を持って調べている すでに来ている 一覧を流し見している 偶然通りかかった
音 出さない人もいる スピーカーで出る 出さない人が多い 出さない前提
最初の数秒 続けて見てもらえる 全部見てもらえる ここで離脱が決まる ここで離脱が決まる
求めるもの 働く中身の理解 場の空気づくり クリック 認知
字幕 必須 なくてよい 必須 必須

採用サイトに置く場合は、見る人がすでに興味を持っているので、冒頭で引きつける必要はありません。仕事の中身を順番に見せる方が合っています。

求人媒体やSNSでは逆で、最初の3秒で何の会社かが分からないと見られません。会社ロゴから始めるのは、この2つでは不利になります。

構成パターン4つ

採用動画の構成は、だいたい次の4つに分かれます。どれが正しいということはなく、何を伝えたいかで選びます。

採用動画の構成パターン4つ

構成 中身 向いている場面 作りやすさ
1日の流れ型 出社から退社までを時系列で追う 仕事の中身が想像しにくい職種 撮影日が1日必要
社員インタビュー型 2〜4人に同じ質問をして並べる 人の雰囲気を伝えたい 撮影が半日で済む
座談会型 3〜4人で話す様子をそのまま見せる 人の距離感を伝えたい 編集量が多い
仕事紹介型 工程や扱うものを順番に説明する 技術職・製造・専門職 ナレーションで作れる

迷ったら社員インタビュー型です。撮影の負担が軽く、素材を短く切り直して他の場所にも流用できます。質問の組み立てはインタビュー動画の撮り方|質問リストと、撮影前に決めることに、採用向けの質問10問を載せています。

1日の流れ型は見る人には分かりやすい一方、丸一日の撮影と、その日の業務を止めない段取りが必要です。社内の協力が取れるかを先に確認します。

構成を混ぜるとぼやける

「1日の流れを追いながら、途中でインタビューも入れて、最後に代表のメッセージ」という作りは、2分では収まりません。入れ込むと、どれも説明不足のまま終わります。

主の構成を1つ決めて、他は入れないか、別の動画にします。

長さの目安

長さは、流す場所から決めます。中身の量から決めると、たいてい長くなりすぎます。

流す場所 長さ 理由
採用サイトのトップ 1〜2分 この後にページ本文を読んでもらう
採用サイトの下層(職種紹介など) 2〜3分 すでに関心が高い
会社説明会の冒頭 3〜5分 場を温める時間として使う
求人媒体 30秒〜1分 一覧の中で選ばれる必要がある
SNS(縦型) 15〜30秒 流し見の中で止まる長さ

5分を超える採用動画は、説明会のように見る場が用意されている場合だけにします。サイトに置いて自発的に最後まで見てもらえるのは、2分前後までです。

誰を出すか

出す人の選び方で、動画の印象が決まります。

  • 入社2〜4年目を軸にする。求職者が一番知りたいのは「入ってすぐの数年がどうなるか」です
  • その仕事を実際にやっている人を選ぶ。話がうまい人や、見た目で選ぶと内容が薄くなります
  • 代表は入れるなら最後に短く。冒頭に長く入れると、他の社員の話が後回しの印象になります
  • 部署をまたぐなら人数を絞る。4人を超えると、1人あたりの印象が残りません

中途採用向けなら、同業からの転職者を1人入れると比較の視点が入ります。前職との違いを具体的に話してもらえると、他社と並べて見ている人に届きます。

撮る前に決める5つのこと

撮影日より前に、次の5つを決めておきます。ここを決めずに撮ると、編集で形が決まらず、作り直しになります。

採用動画を撮る前に決める5つのこと

  1. 誰に向けるか|新卒か中途か、職種はどこか。両方に向けると、どちらにも当たりません
  2. 流す場所と長さ|前の2つの表から1つ選びます
  3. 構成パターン|4つから1つ。混ぜません
  4. 撮影場所と日程|実際の職場で撮るか、会議室で撮るか。職場なら、映ってはいけないもの(取引先名・図面・個人情報)を先に確認します
  5. 公開日と確認者|誰が最終確認をするか。確認者が3人以上になると、修正が往復して公開が止まります

あわせて、公開後に差し替える前提があるかも決めておきます。社員の退職で使えなくなるのは採用動画でよくあることなので、インタビューを1人ずつ独立したカットにしておくと、その人の部分だけ差し替えられます。

「刺さる」より先に決めること

採用動画の相談で多いのが「若い人に刺さる内容にしたい」というものです。ただ、刺さるかどうかは、作る側が決められません。

先に決められるのは、入ってから「思っていたのと違う」と言われない内容にすることです。

  • 残業や繁忙期がある仕事なら、その話を省かない
  • 覚えることが多い仕事なら、最初の1年は大変だと言う
  • 配属が選べないなら、選べないと言う

良いところだけを集めた動画は、応募は増えても、入社後の離職につながります。採用動画は応募数を増やす道具である前に、合う人だけが来るようにするための絞り込みとして使うほうが結果が安定します。

実際、採用の悩みが「応募が来ない」ではなく「来るけれど合わない」である場合、動画でやることは真逆になります。どちらなのかを先に確認します。

1本で足りないときの分け方

複数の場所で流すなら、1回の撮影から複数の版を書き出します。撮り直しは必要ありません。

書き出す版 長さ 用途
本編 2〜3分 採用サイト・説明会
短縮版 30〜60秒 求人媒体・会社説明資料
縦型 15〜30秒 SNS・求人媒体のサムネイル
社員ごとの個別版 各40〜60秒 職種ページ・差し替え用

このとき大事なのは、撮影の時点で縦型を想定しておくことです。横向きで撮った映像を後から縦に切ると、人物の顔か手元のどちらかが切れます。縦型を使う予定があるなら、人物を画面の中央寄りに置いて撮っておきます。

縦型をSNSに出す場合、どの媒体に出すかで届く相手が変わります。媒体の違いと選び方はBtoBのショート動画はリールかTikTokかにまとめています。

採用サイトとの組み合わせ

採用動画は、置き場所がないと使われないまま終わります。先に置く場所を用意しておきます。

  • 採用サイトのトップに本編
  • 職種ページに社員ごとの個別版
  • 求人媒体に短縮版と縦型

採用サイトを別に作るか、コーポレートサイトの採用ページで足りるかの判断は、中小企業の採用サイト|採用ページと分ける判断と、載せる内容にまとめています。採用ページが1枚しかない状態で動画だけ先に作ると、2分の動画がページの大半を占めて、文章で伝えるべき条件面が読まれなくなります。

動画と採用サイトを同時に進めるなら、ページの構成を決めてから撮影内容を決める順番にします。逆にすると、置き場所のない素材が残ります。

会社紹介動画との使い分けは企業VPと会社紹介動画の違い|使う場面から決める、作る前の整理で整理しています。採用動画を会社紹介に流用すると、取引先には社員の顔が並ぶだけの動画になります。

よくある失敗

  • ロゴとイメージ映像で30秒使う|求人媒体やSNSでは、ここで見るのをやめられます
  • 音がないと分からない作りにする|採用サイトでも音を出さない人がいます。字幕は必須です
  • 出演者が全員ベテラン|求職者が知りたい「入ってすぐの数年」が分かりません
  • 構成を混ぜて5分になる|最後まで見てもらえません
  • 良いところだけを集める|応募は増えても、入社後に合わないと分かります
  • 公開後に差し替えられない作り|1本に編み込んだインタビューは、退職時にまとめて使えなくなります
  • 縦型を後から切り出す|顔か手元が切れます。撮影時に決めておきます
  • 置き場所を決めずに作る|完成しても、どこにも貼られないまま残ります

公開したあとにやること

  • 採用サイト・求人媒体・SNSのそれぞれに貼り、どこから見られているかを分けて見る
  • 面接で「動画を見たか」を聞き、見た人が何を覚えていたかを記録する
  • 最後まで見られているかを確認する(途中で落ちるなら、その手前に原因があります)
  • 出演者の異動・退職があった時点で、差し替えるか公開を止めるかを決める
  • 1年後に撮り直すか、追加で1人撮るかを決める

面接での聞き取りが一番役に立ちます。再生回数より、「動画のどの部分で応募しようと思ったか」のほうが、次に作るときの材料になります。

まとめ

  • 内容より先に、流す場所を1つ決める。場所によって順番も長さも変わる
  • 構成は4パターンから1つ選ぶ。混ぜると2分に収まらない
  • 迷ったら社員インタビュー型。撮影の負担が軽く、流用しやすい
  • 長さは流す場所から決める。サイトに置いて見てもらえるのは2分前後まで
  • 出演は入社2〜4年目を軸に、実際にその仕事をしている人を選ぶ
  • 撮る前に、対象・場所と長さ・構成・撮影場所と日程・公開日と確認者を決める
  • 良いところだけを集めない。合う人が来る形にするほうが、結果が安定する
  • 1回の撮影から本編・短縮版・縦型・個別版を書き出す。縦型は撮影時に想定しておく
  • 置き場所を先に用意する。採用サイトの構成を決めてから撮影内容を決める

京都市南区の株式会社HSEは、Webサイトの設計・制作と、動画の企画から撮影・編集までを同じ体制で対応しています。制作実績はこちらをご覧ください。

対応範囲は動画制作とデザイン・Webにまとめています。構成を決める段階だけ、採用サイトと動画のどちらから手をつけるかのご相談でも構いません。お問い合わせからご連絡ください。

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