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サービス紹介動画はアニメと実写のどちらを選ぶか|向き・不向きと決め方

サービスや商品を紹介する動画を作ることになった。ただ、アニメーションにするか実写にするかが決まらない。参考に見た動画はどちらも良く見えるし、社内でも意見が割れる。

この迷いは、「どちらが良いか」で考えている限り終わりません。アニメと実写は優劣ではなく、得意なことが違うだけだからです。決め方は、伝えたい中身と、見せる相手と、社内で用意できる素材から逆算することです。

この記事では、アニメーションと実写の違い、それぞれが向いている場面、迷ったときの判断の手順、そしてどちらを選んでも先に決めておくことを整理します。

  • アニメと実写は何が違うのか
  • アニメーションが向いている場面
  • 実写が向いている場面
  • 迷ったときの4つの問い
  • 両方を使うという選択
  • どちらを選んでも、先に決めておくこと
  • よくある失敗

アニメと実写は何が違うのか

まず、2つの違いを並べます。

アニメーション 実写
得意なこと 目に見えないものを図にする 実在するものをそのまま見せる
用意するもの 原稿・資料・ロゴ・画面キャプチャ 撮影の場所・人・許可・機材
制作の中心 構成と作画・図解の設計 撮影と編集
直しやすさ 文言や数字の差し替えがしやすい 撮り直しになると再撮影
内容が変わるとき 部分的に作り直せる 撮影からやり直すことが多い
伝わりやすいもの 仕組み・手順・比較・概念 人・場所・実物・雰囲気

ざっくり言えば、アニメは「説明する」ことが得意で、実写は「信じてもらう」ことが得意です。

サービスの仕組みを順を追って説明したいならアニメが向きます。誰がやっているのか、どんな会社なのかを見せたいなら実写が向きます。

「アニメ」と一口に言っても幅がある

アニメーションと言うと、キャラクターが動く動画を思い浮かべる方が多いのですが、実務で作られる紹介動画の多くは、文字・図形・イラストを動かすモーショングラフィックスです。

  • モーショングラフィックス:文字と図形で仕組みや流れを説明する。無形のサービス紹介でいちばん多い
  • イラスト+キャラクター:登場人物を出して、利用者目線のストーリーで見せる。親しみは出るが、作画の量が増える
  • 画面録画+図解:ソフトやアプリの操作を、実際の画面に注釈を重ねて見せる

同じ「アニメで」という言葉でも、この3つは作り方も工程も違います。制作会社に相談するときは、参考動画を1〜2本見せて、どのタイプを指しているかをすり合わせておくと話が早く進みます。

実写にも幅がある

実写も同じで、「撮影する」と言っても中身は分かれます。

  • インタビュー:社員やお客様に話してもらう。信用を得たいときに強い
  • 現場・製品の撮影:設備、工場、店舗、実物の使用シーン
  • 演出のあるドラマ仕立て:出演者を立てて場面を作る。準備も費用も大きくなる

「実写のほうが安い」「アニメのほうが安い」といった一般論はありません。撮影日数や作画の量で変わるので、比べるなら同じ条件で見積もりを取ってください。

アニメーションが向いている場面

1. 目に見えないものを説明する

ソフトウェア、システム、保険や金融、コンサルティングのように、形のないサービスは実写で撮れるものが少なくなります。パソコンに向かう人の映像を流しても、サービスの中身は伝わりません。

こういう商材は、関係する登場人物と、お金や情報の流れを図にしたほうが早いので、アニメが向きます。

2. 手順や流れを順番に見せる

申し込みから利用開始までの流れ、導入までのステップ、社内の業務フロー。順番があるものは、図を1つずつ足していく見せ方ができるアニメに向いています。

実写で流れを撮ろうとすると、場面ごとにロケが必要になり、撮影の手間のわりに分かりにくくなりがちです。

3. 撮れないものを見せる

機械の内部、地中の配管、完成前の建物、過去の出来事。物理的に撮影できないものは、アニメでしか見せられません。

4. 人や場所を出せない

守秘義務のある現場、まだ公開できない設備、顔出しに抵抗がある社員。出せない事情があるときは、無理に実写にせず、アニメにしたほうが結果的に見やすいものになります。

5. あとから内容が変わる見込みがある

料金プランの名前、機能の数、対応エリア。こうした情報は数か月で変わることがあります。

アニメは、該当箇所のテキストや図を差し替えれば直せるので、変わることが分かっている情報を含む動画とは相性が良いです。撮影した映像の中に文字を焼き込んでしまうと、直すには編集からやり直すことになります。

6. 撮影の調整が難しい

現場が稼働中で止められない、拠点が遠い、屋外で天候に左右される。撮影の段取りに無理があるときも、アニメを選ぶ理由になります。

実写が向いている場面

1. 誰がやっているのかを見せたい

サービスの中身が似ている業種では、決め手が「誰に頼むか」になります。代表や担当者が話している映像は、文字で書いた実績よりも伝わります。

BtoBで、担当者と長く付き合うことになる商材ほど、実写の効きが良くなります。

2. 場所・設備・規模を見せたい

工場、店舗、倉庫、営業所。実際にある場所を見せれば、事業の規模や体制が一目で伝わります。図にしてしまうと、かえって現実味が薄れます。

3. 実物の質感や大きさを見せたい

製品の手触り、色、サイズ感、使っているときの様子。手に取るものを扱っているなら実写が向きます。アニメでは、質感の情報がどうしても落ちます。

4. 空気や熱量を伝えたい

採用向けの動画は、実写がよく選ばれます。働いている人の表情や職場の様子は、図では置き換えられません。

5. 第三者に語ってもらいたい

お客様の声、導入事例。自社が説明するより、使っている人が話しているほうが信じてもらえます。これは実写でないと成立しません。

迷ったときの4つの問い

アニメか実写かを決める4つの問い

社内で意見が割れたら、好みではなく、次の4つに答えてください。

Q1. 伝えたい中身は、目に見えるものか

見える(製品・場所・人)なら実写寄り。見えない(仕組み・流れ・考え方)ならアニメ寄りです。

Q2. 見た人にどうなってほしいか

「分かってほしい」ならアニメ寄り、「信じてほしい・共感してほしい」なら実写寄りです。理解と信用は別のもので、1本の動画で両方を狙うと、どちらつかずになります。

Q3. 1年後も同じ内容か

料金や機能が変わる見込みがあるならアニメ寄り。会社の姿勢や現場の様子のように、しばらく変わらない内容なら実写でも問題ありません。

Q4. 社内で出せる素材は何か

出演できる人や撮影できる場所があるなら実写が現実的です。手元にあるのが資料と原稿だけなら、アニメのほうが早く形になります。

**4つのうち3つが同じ方向を指したら、そちらで決めて構いません。**2対2で割れる場合は、次に説明する「両方を使う」形が合っている可能性が高いです。

両方を使うという選択

実際の紹介動画は、どちらか一方だけで作られているとは限りません。よくある組み合わせは次の3つです。

  • 実写ベース+図解を重ねる:撮影した映像の上に、数字や関係図をアニメで重ねる。いちばん多い形
  • アニメ主体+担当者のひとこと:説明はアニメで進め、最後に担当者が一言だけ話す。理解と信用の両方を薄く取りにいく形
  • 冒頭だけ実写:最初の数秒で会社や人を見せ、本編は図解で進める

ただし、組み合わせれば良くなるわけではありません。撮影と作画の両方が必要になるので、工程は増えます。**どちらが主役かを決めずに足すと、説明も足りず、印象にも残らない動画になります。**主役を先に決めて、もう一方は補助として使ってください。

どちらを選んでも、先に決めておくこと

アニメでも実写でも先に決めておく6項目

アニメか実写かより、ここが決まっていないほうが事故になります。制作会社に相談する前に、社内で6つを決めておいてください。

1. どこで見せるか

Webサイトのトップ、サービスページ、展示会のブース、営業が同席して見せる、SNSに投稿する。置き場所によって、適切な長さも作り方も変わります。

展示会のブースで流すなら、通りすがりの人が途中から見ても分かる作りが要ります。営業が同席して見せるなら、途中で止めて説明を足せる構成のほうが使えます。

2. 長さ

先に決めておくと、盛り込む内容の量が決まります。長さを決めずに原稿を書くと、たいてい入りきりません。

サイトに置くサービス紹介なら1〜2分、展示会で繰り返し流すならもっと短く、商談で使う説明なら長めでも見てもらえます。尺は「伝えたいことの量」ではなく「見る人が見てくれる時間」から決めてください。

3. 音を出せるか

展示会やSNSでは、音が聞こえない前提で見られます。音が出せない場所で見せるなら、ナレーションに頼らず、字幕やテロップだけで意味が通る作りにしておく必要があります。

4. 画面の比率

サイトや展示会なら横(16:9)、SNSのリールやショートなら縦(9:16)です。**後から縦横を変えるのは、思っているより手間がかかります。**横で作ったものを縦にすると、文字が入りきらず、レイアウトを作り直すことになります。

両方で使う予定があるなら、最初にそう伝えてください。共通の素材で2種類を作る前提なら、無理のない作り方ができます。

5. ナレーションをどうするか

人の声で録るのか、合成音声にするのか、ナレーションなしでテロップだけにするのか。人の声で録る場合は、誰が読むか、収録をいつやるかまで決めておきます。

原稿の確定が遅れると、ここで止まります。ナレーションは、映像より先に必要になることを覚えておいてください。

6. 素材と、そのあとの扱い

原稿、ロゴ、写真、画面キャプチャ、図面。誰がいつまでに出すのかを決めます。この用意が遅れるのが、納品が遅れる原因のほとんどです。

あわせて、あとで直せる形にしておくことも決めておきます。料金や機能名が変わったときに差し替えを頼めるのか、編集データを受け取れるのか。この話は制作前にしておかないと、直したいときに作り直しになります。

このあたりの進め方は、動画編集を外注するときの注意点にも書いています。

よくある失敗

参考動画の見た目から決める

「この動画がかっこいいので、こういう感じで」から始めると、自社の商材に合わない形式を選ぶことになります。参考にするのは構いませんが、なぜその動画が自社に合うのかを一度言葉にしてから決めてください。

情報を詰め込む

会社概要、サービスの特長、実績、料金、問い合わせ先。全部入れたくなりますが、1本で全部は伝わりません。1本の動画で伝えることを1つに絞り、残りはサイトで読んでもらう形にしたほうが、結果的に伝わります。

社内の言葉のまま作る

社内で通じる略語や製品名が、そのまま原稿に入っていることがよくあります。初めて見る人には通じません。原稿ができたら、その事業を知らない人に一度読んでもらってください。

完成形だけを確認する

動画は、できあがってからでは直しにくいものです。**構成(何をどの順で言うか)の段階で必ず確認してください。**ここを飛ばして映像を見てから「順番を変えたい」となると、作り直しに近い手間がかかります。

公開後の置き場所を決めていない

作ったものの、サイトのどこにも置かれていない動画は珍しくありません。どのページのどこに置くか、営業がどう使うかまで決めてから作り始めてください。

まとめ

  • アニメと実写に優劣はなく、**アニメは「説明する」、実写は「信じてもらう」**が得意
  • 目に見えないもの、手順、あとで変わる情報はアニメ向き
  • 人・場所・実物・空気を見せたいなら実写向き
  • 迷ったら「見えるものか」「理解か信用か」「1年後も同じか」「出せる素材は何か」の4つで決める
  • 組み合わせるなら、どちらが主役かを先に決める
  • 形式より先に、置き場所・長さ・音・比率・ナレーション・素材と更新の扱いを決めておく

形式は目的が決まれば自然に決まります。逆に、目的が曖昧なまま形式から入ると、どちらを選んでも物足りない動画になります。

京都市南区の株式会社HSEでは、YouTubeやInstagramの動画編集のほか、サービス紹介の動画も企画・構成から制作しています。図解やテロップの設計を含めて、伝わる形に組み立てるところからお手伝いできます。これまでの制作は制作実績、サービスの詳細は動画制作をご覧ください。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

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