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オンライン展示会の準備|用意する動画と、終わった後に残るページ

オンライン展示会は、リアルの展示会をそのまま画面に移したものではありません。いちばん大きな違いは、ブースに人が立てないことです。

リアルの展示会では、通りかかった人に声をかけて足を止めてもらえます。オンラインでは、それができません。ページと動画が、呼び込みと説明の両方をやることになります。

もう1つの違いが、会期が終わると出展枠が消えることです。主催者のプラットフォーム上に作ったものは、閉幕とともに見られなくなります。この記事では、何を用意するかと、終わった後に何を残すかを書きます。会場で流す動画の作り方は展示会で流す動画にまとめています。

  • リアル展示会と何が違うか
  • 出る前に決める3つ
  • 用意するもの
  • 動画は3本に分ける
  • 特設ページは自社ドメインに作る
  • 特設ページに載せるもの
  • 主催者の掲載枠に書くこと
  • 準備は8週間前から
  • 会期中にやること
  • 終わった後が本番
  • よくある失敗
  • まとめ

リアル展示会と何が違うか

同じ「展示会」でも、成果の出方が違います。

リアル展示会 オンライン展示会
足を止めてもらう方法 声かけ・ブースの見た目 タイトルとサムネイル
説明する人 社員が常駐 動画とページ
もらえるもの 名刺 主催者経由のリスト
相手の温度 その場で分かる 分かりにくい
会期後に残るもの 名刺と記憶 出展枠は消える
かかる手間 当日に集中 事前に集中

手間が前に寄るのが、いちばん効いてきます。 リアルなら当日の対応でカバーできた部分が、オンラインでは事前に作ったものだけで決まります。会期が始まってからできることは多くありません。

もう1つ、相手の温度が分かりにくい点も準備に影響します。ブースの前で質問してくれた人と、動画を再生しただけの人の差が見えません。そのため、どこまで進んだかが分かる仕掛けを自分で用意しておく必要があります。

出る前に決める3つ

申し込む前に、この3つを決めておきます。

1つめは、名刺の代わりに何をもらうかです。 リアルなら名刺交換が成果になります。オンラインでは、主催者から渡されるリストが成果ですが、内容は展示会によってばらつきます。 閲覧しただけの人まで含まれることもあれば、連絡先が付かないこともあります。

だから、自社側でも何かをもらう形を作ります。 資料のダウンロード、動画の続きの視聴申し込み、オンライン相談の予約。どれか1つでいいので、相手が自分の意思で進む段差を置きます。

2つめは、誰に来てほしいかです。 オンライン展示会は、リアルより幅広い人が見ます。遠方の企業、情報収集だけの学生、同業他社。全部に向けて作ると、誰にも届きません。来てほしい人の業種・職種・困りごとを1つに絞ります。絞り方はペルソナ設計のやり方にまとめています。

3つめは、会期後にどこへ送るかです。 出展枠は消えます。消えない行き先を先に作っておかないと、会期が終わった時点で何も残りません。 これが次の「特設ページ」の話につながります。

用意するもの

最低限と、あると良いものを分けます。

用意するもの 役割
必須 15秒程度の短い動画 一覧で足を止めてもらう
必須 2分程度の説明動画 何の会社か・何ができるかを伝える
必須 自社ドメインの特設ページ 会期後も残る行き先
必須 ダウンロードできる資料 連絡先をもらう段差
あると良い 事例・デモの動画 検討が進んだ人向け
あると良い オンライン相談の予約枠 その場で商談に進める
あると良い よくある質問のページ 聞けない分を埋める

「あると良い」は、2回目以降でも構いません。 初出展で全部作ろうとすると、どれも中途半端になります。必須の4つを、ちゃんと作るほうが先です。

動画は3本に分ける

1本の動画で全部を担おうとすると、長くなって最後まで見てもらえません。役割で分けます。

オンライン展示会で用意する3本の動画と、それぞれの役割

1本目は、一覧で選ばれるための15秒です。 出展社の一覧に並んだときに、サムネイルと最初の数秒で見るかどうかが決まります。ここで社名ロゴから始めると、ほとんど飛ばされます。「何の会社か」を最初の3秒で出します。

2本目は、2分前後の説明です。 何ができるか、誰向けか、他とどう違うか。ブースで社員が話す内容が、だいたいこの長さに入ります。画面に文字を入れて、音を出さなくても分かるようにしておきます。 オフィスや移動中に見る人がいるためです。

3本目は、事例やデモです。 ここまで来る人は検討が進んでいます。長くても構いません。製品の操作画面、導入事例、現場の作業。具体的なものほど見られます。

3本とも、同じ撮影でまかなえます。1回撮って、3つの長さに書き出す形にすると、手間が増えません。企業VPと会社紹介動画の使い分けは企業VPと会社紹介動画の違いにまとめています。

特設ページは自社ドメインに作る

主催者のプラットフォーム上の出展枠は、会期が終わると消えます。そこに力を入れても、残りません。

自社ドメインの中に、その展示会用のページを1枚作ります。 たとえば /exhibition/2026spring のような形です。出展枠からはこのページへ送り、会期後もURLを生かします。

自社ドメインに置く利点は3つあります。

  • 会期後も残る|翌年の出展まで使えます。検索からも拾われます
  • アクセスが自社で見られる|何人来て、どこを見たかが分かります
  • 自由に作れる|主催者の枠では入れられない動画や資料を置けます

ページの中身は、会期が終わったら少し書き換えます。「出展中」を「出展しました」にして、資料と相談の導線は残します。このページが、翌年の出展を検討するときの資料にもなります。

トップページに送るのは避けます。展示会で興味を持った人が知りたいのは、会社の全体像ではなく、その展示で見たものの続きです。サービスサイトとコーポレートサイトの使い分けはサービスサイトとコーポレートサイトの違いにまとめています。

特設ページに載せるもの

スクロールの順番も含めて、上から次のように置きます。

  • 何の会社で、何を出展しているか|1行で。ここで分からないと戻られます
  • 説明動画(2分)|出展枠で見た人も、ここでもう一度見られるように
  • 何ができるか|3つ程度に絞る
  • 事例|業種と課題を書く。社名が出せなくても構いません
  • 資料のダウンロード|ここで連絡先をもらう
  • オンライン相談の予約|日程調整のやり取りを省く
  • 会社の基本情報|所在地、設立、取引先の業種

長さは1画面に収めようとしないことです。 展示会から来る人は、比較のために読み込みます。短くまとめるより、知りたいことが全部書いてあるほうが評価されます。構成の作り方はBtoB向けLPの構成が参考になります。

主催者の掲載枠に書くこと

出展枠に書ける文字数は限られています。会社紹介を詰め込まず、次の3つだけに絞ります。

1つめは、何を解決する会社かです。 「◯◯を作っています」ではなく、「◯◯で困っている会社向けです」と書きます。一覧で並んだときに、自分向けかどうかが判断できます。

2つめは、見てほしい動画への導線です。 15秒の動画をサムネイルにして、クリックしたら2分の動画に進む形が分かりやすいです。

3つめは、特設ページへのリンクです。 外部リンクを置けるかは展示会によります。置けないなら、資料の中にURLを入れておきます。

会社の沿革や理念は、ここでは読まれません。特設ページに置けば足ります。

準備は8週間前から

当日の対応でカバーできないぶん、前の準備が全てです。

オンライン展示会の準備スケジュール(8週間前から会期後まで)

8週間前に、出す内容と来てほしい相手を決めます。 ここが決まらないと、撮影も資料も動きません。社内の合意もこの時点で取っておきます。

6週間前に撮影をします。 動画の制作には、編集と修正を含めて3〜4週間みておきます。撮影が遅れると、全部が後ろに倒れます。外注する場合の頼み方は動画編集を外注するときの注意点にまとめています。

4週間前に特設ページと資料を作ります。 動画の完成を待たずに、文章と構成から作り始められます。

2週間前に出展枠を入稿して、全部を通して確認します。 動画の音量、スマートフォンでの見え方、資料のダウンロード、予約フォームの送信。実際に自分で申し込んでみるのがいちばん確実です。

1週間前に、会期中の担当を決めます。 誰がいつ問い合わせを見るか、オンライン商談に誰が出るか。ここを決めていないと、会期中に反応が遅れます。

会期中にやること

準備が終わっていれば、会期中にやることは多くありません。

  • 問い合わせに当日中に返す|オンラインでは、返信の速さがそのまま印象になります
  • 特設ページのアクセスを毎日見る|どの日に人が来るかが分かります
  • 自社のSNSで出展を告知する|主催者からの集客だけに頼らない
  • 既存の取引先にも案内する|来場しなくても、動いていることが伝わります

主催者からの集客だけで足りることは、あまりありません。 自社からも人を呼びます。メールで案内を送る、SNSに出す、営業が商談のときに伝える。この分が、そのまま来場者の差になります。

終わった後が本番

オンライン展示会で成果が決まるのは、会期後です。

1つめは、もらったリストの仕分けです。 全員に同じ連絡をしても返ってきません。資料をダウンロードした人、動画を最後まで見た人、閲覧だけの人で分けます。手をかけるのは、自分から何かをした人からです。

2つめは、連絡の速さです。 閉幕から1週間を過ぎると、見た内容を忘れられます。会期中に反応があった相手には、閉幕の翌営業日に連絡します。

3つめは、特設ページの書き換えです。 出展が終わったことを書いて、資料と相談の導線は残します。検索から来る人のために、展示会の名前と年も残しておきます。

4つめは、社内での振り返りです。 何人来たかではなく、資料をダウンロードした人が何人いたかを見ます。閲覧数は主催者の集客力で決まりますが、ダウンロード数は自社が用意したものの出来で決まります。次に出るかどうかの判断材料になるのは、後者です。

よくある失敗

  • 出展枠だけ作って終わる|会期が終わると何も残りません
  • 1本の動画に全部入れる|長くなり、最後まで見てもらえません
  • 会社紹介から始める|一覧では飛ばされます
  • 音ありきで作る|音を出せない環境で見る人がいます
  • トップページに送る|見たものの続きが見つかりません
  • 主催者の集客だけに頼る|自社からも呼ばないと数が伸びません
  • 連絡先をもらう段差を置かない|誰が見たか分かりません
  • 閉幕から2週間後に連絡する|覚えられていません
  • 閲覧数で成果を判断する|自社の出来が反映されていません

まとめ

  • オンライン展示会は、ブースに人が立てない。ページと動画が説明の代わりをする
  • 出る前に、名刺の代わりにもらうもの・来てほしい人・会期後の行き先を決める
  • 必須は、15秒の動画・2分の説明動画・自社ドメインの特設ページ・資料の4つ
  • 動画は3本に分ける。1回の撮影から3つの長さに書き出す
  • 特設ページは主催者の枠ではなく自社ドメインに作る。会期後も残る
  • 出展枠に書くのは、何を解決するか・動画への導線・特設ページへのリンク
  • 準備は8週間前から。撮影は6週間前、通し確認は2週間前
  • 成果は会期後に決まる。見るのは閲覧数ではなく、資料のダウンロード数

京都市南区の株式会社HSEは、展示会用の動画と、受け皿になるWebページの両方を社内で制作しています。撮影から特設ページの公開まで、ひとつの窓口で進められます。制作実績はこちらをご覧ください。

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