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Webと動画を一括で依頼するか、分けて頼むか|違いと決め方

サイトをリニューアルしたい。あわせて、サービスの紹介動画と採用動画も作りたい。このとき、Webと動画を同じ会社にまとめて頼むか、それぞれ得意な会社に分けて頼むかで迷うことがあります。

まとめれば楽そうに見えます。ただ、まとめたほうがいい場合と、分けたほうがいい場合は、はっきり分かれます。判断の軸は「どちらが安いか」ではなく、誰が全体のトーンを決めるかと、社内の誰が進行を見るかです。

この記事では、窓口の数で実際に何が変わるのかを整理したうえで、一括が効く場面、分けたほうがいい場面、依頼する前に確認しておくことをまとめます。

  • 「一括」と「分ける」で何が変わるのか
  • 分けて頼んだときに、ずれが出る場所
  • 一括が効きやすい5つの場面
  • 分けたほうがいい4つの場面
  • 一括で頼む前に確認する6項目
  • 近くの会社に頼む意味
  • 進める順番(Webが先か、動画が先か)
  • よくある失敗
  • まとめ

「一括」と「分ける」で何が変わるのか

同じものを作るとしても、窓口の数が変わると、社内でやることが変わります。

分けて頼む 一括で頼む
窓口 制作物ごとに複数 ひとつ
トーンを決める人 自社(発注側) 制作側でそろえられる
素材のやりとり 会社ごとに同じものを渡す 一度渡せば共通で使える
説明する回数 会社の数だけ必要 一度で済む
進行管理 自社で横をつなぐ 制作側が横をつなぐ
向いている会社 各分野に強い専門会社 Webと映像の両方を自社で持つ会社
つまずきやすい点 仕上がりのばらつき、責任の所在 片方の領域が弱いと全体が中途半端になる

いちばん大きな違いは、「全体をそろえる仕事」を誰が持つかです。

分けて頼むと、この仕事は自動的に発注側に残ります。Web制作会社には「こういう雰囲気で」と伝え、動画制作会社にも同じことを伝え、上がってきた両方を見比べて「なんとなく別物に見える」と気づいたところで調整を頼む。この往復が、社内の担当者の時間を使います。

一括で頼むと、この仕事は制作側に移ります。ただし、移せるのはその会社が両方を自社でやっている場合に限ります。窓口だけひとつで、中身は別の会社に流しているなら、ずれは同じように起きます。

「まとめると安い」は前提にしない

一括のほうが安くなる、と決まっているわけではありません。まとめたからといって、作る本数も工数も減らないからです。

実際に減るのは、同じ説明を繰り返す時間と、素材を二重に用意する手間と、食い違いが出たときの調整です。この3つが社内でどれくらい負担になっているかで、一括にする意味が変わります。もともと担当者が一人で、他の業務と兼任しているなら、この差は小さくありません。

分けて頼んだときに、ずれが出る場所

窓口を分けた場合と一括の場合の流れ

分けること自体が悪いわけではありません。ただ、ずれが出る場所は毎回だいたい同じです。先に知っておくと、分けて頼む場合でも対処できます。

1. 色と書体

サイトと動画で、同じ会社の色に見えない、という状態です。ロゴのデータを渡していても、背景色の選び方、文字の太さ、使う書体のバランスまでは指定していないことが多く、それぞれの会社の標準的なつくりに寄ります。

対処としては、色のコード(#から始まる6桁)、使う書体名、ロゴの余白ルールを1枚にまとめ、両方の会社に同じものを渡します。これがあるだけで、ずれは大きく減ります。

2. 言葉づかい

サイトでは「導入をご検討の方へ」、動画では「まずは資料請求を」。どちらも間違っていませんが、並べると別の会社に見えます。

サービス名の表記(英字か、カタカナか)、自社の呼び方(弊社か、当社か)、キャッチコピーの扱いをそろえておきます。

3. 素材の重複

写真、ロゴ、図版、過去の実績データ。これらを会社ごとに別々に渡すと、渡し忘れが出ます。片方だけが新しいロゴを持っている、という状態になりがちです。

共有フォルダをひとつ作り、両方の会社にそこを見てもらう形にすると防げます。

4. 完成したあとのつなぎ込み

動画ができあがったあと、サイトのどこに、どの大きさで置くのかを決めていない、という抜け方です。

縦長の動画を作ったのに、サイトの置き場所が横長だった。冒頭5秒で結論を出す作りにしていないので、サイトに埋め込んでも見てもらえない。こうしたことは、作り始める前にサイト側と動画側が一度だけ話しておけば起きません。

分けて頼むなら、この打ち合わせを自社が主催する必要があります。制作会社どうしは、放っておいてもつながりません。

一括が効きやすい5つの場面

会社の見せ方を、一度そろえ直したいとき

リニューアルのタイミングで、サイトも動画も名刺も、同じ考え方で作り直したい場合です。ばらばらに頼むと、そろえる作業を全部自社で引き受けることになります。

サイトのリニューアル自体をどう進めるかは、コーポレートサイトのリニューアル|時期の見きわめ方と進め方にまとめています。

社内の担当者が一人しかいないとき

窓口が2つあれば、会議も2倍、確認も2倍になります。担当者が他の業務と兼任している場合、ここが最大の負担になります。

動画をサイトの中で使うとき

トップページに置く、サービスページに置く、採用ページに置く。動画の置き場所がサイトの中にあるなら、最初から両方を一緒に設計したほうが早く、使い回しも効きます。

撮影した素材を、写真としても使いたいとき

撮影の日に、動画用の映像と、サイト用の写真を同時に押さえられます。分けて頼むと、同じ場所に二度行くことになります。

公開したあとも、続けて更新したいとき

記事を足す、実績を足す、短い動画を足す。継続して手を入れるなら、毎回同じ相手に頼めるほうが、説明が要りません。

分けたほうがいい4つの場面

一括が常に正しいわけではありません。次の場合は、分けるほうが結果がよくなります。

  1. 表現の質を最優先する1本があるとき。ブランドムービーや、広告として出す1本など、その領域だけで戦える会社に頼んだほうがよい場合があります。
  2. 社内にすでに強い担当者がいるとき。進行と品質管理を自社でできるなら、各分野で一番いい会社を選べます。
  3. サイトはすでにあり、動画だけが必要なとき。無理にまとめる理由がありません。
  4. 一括で頼もうとしている会社が、片方を外注しているとき。窓口だけがひとつで、実態は分けて頼んでいるのと同じです。それなら、自分で選んだほうが早いことがあります。

4つ目は、外から見えにくい部分です。次の章の確認事項に入れています。

一括で頼む前に確認する6項目

一括で頼む前に確認する6項目

まとめて頼むと決めたら、契約の前に次の6つを聞いておきます。曖昧なまま進むと、あとから「そこは別料金です」「それはできません」となりがちです。

1. どこまでを自社でやっているか

Webの制作、動画の撮影、動画の編集、ロゴなどのデザイン。このうち、どれを自社で、どれを外部に出しているかを聞きます。

外注が入ること自体は問題ありません。撮影だけカメラマンに依頼する、といった形はよくあります。確認したいのは、誰が最終的な仕上がりに責任を持つかです。

2. 窓口は一人か

サイトの担当者と動画の担当者が別で、それぞれに連絡する形なら、一括にした利点の半分が消えます。誰に言えば全部に伝わるのかを確認します。

3. 修正はどこまで含まれるか

Web側と動画側で、修正の考え方が違うことがあります。動画は、撮影が終わったあとでは直せない部分があり、Webのように「あとで差し替え」がきかない工程があります。

どの段階で何を確認するのか、その段階を過ぎたら何が固定されるのかを、作り始める前に聞いておきます。動画側の進め方については、動画編集を外注するときの注意点|失敗しない指示書の作り方でも触れています。

4. 素材の権利と受け渡し

撮影した映像の元データ、写真、作成したデザインのデータ。納品されるのは書き出したファイルだけなのか、元データも受け取れるのかを確認します。

将来、別の会社に頼むことになったときに、ここで詰まります。

5. 公開したあと、自社で直せる範囲

文章の差し替え、写真の入れ替え、記事の追加。どこまでを自社の管理画面で直せるのかを聞きます。

小さな修正のたびに依頼が必要だと、更新が止まります。動画も同じで、テロップの文言だけ変えたい、という依頼が発生しがちです。

6. 終わり方

契約をやめるときに何が起きるのかを確認します。サイトのデータはどこにあるのか、ドメインとサーバーの管理は誰が持っているのか、引き継ぎはできるのか。

始める前に終わり方を聞くのは気が引けますが、答えられる会社は運用のことを考えています。

近くの会社に頼む意味

Webの制作だけなら、離れていても問題なく進みます。打ち合わせはオンラインで足り、データのやりとりも画面上で完結します。

変わるのは、動画が入ったときです。撮影には場所と人が必要で、当日その場に立ち会う人がいるかどうかで、撮れるものが変わります。工場の中を撮る、職人の手元を撮る、社員に話してもらう。こうした撮影は、事前に現場を見ているかどうかで段取りが変わります。

京都や関西で動画とWebをまとめて頼むことを考えているなら、次の3点は距離が近いほうが有利です。

  • 撮影の下見。当日いきなり行くのと、一度見てから行くのとでは、押さえられるカットの数が違います
  • 撮り直し。短い追加撮影を、後日少しだけ足せます
  • 現物を見る必要があるもの。製品、店舗、works に載せるような実物の制作物は、写真だけでは判断しきれないことがあります

逆に言えば、この3つが関係ない案件(すでに素材がある、アニメーションで作る、撮影がない)では、距離はあまり影響しません。アニメーションと実写のどちらで作るかは、サービス紹介動画はアニメと実写のどちらを選ぶか|向き・不向きと決め方にまとめています。

進める順番(Webが先か、動画が先か)

一括で頼む場合でも、同時に全部が進むわけではありません。順番を決めておかないと、待ち時間が生まれます。

基本は、先に「何を伝えるか」を決め、次にサイトの骨組み、そのあと撮影という順番です。

  1. 伝える内容を決める:誰に向けて、何を言うのか。サイトも動画も、ここが同じでないとそろいません
  2. サイトの構成を決める:どのページに何を置くか。動画をどこに置くかも、ここで決まります
  3. デザインの方向を決める:色、書体、雰囲気。動画の見た目もこれに合わせます
  4. 撮影する:サイトに載せる写真も、この日にまとめて撮ります
  5. 動画を編集する/サイトを作る:ここは並行して進みます
  6. 組み込んで公開する

動画を先に作ってしまうと、サイトの構成が決まったときに「置き場所に合わない」ことが起こります。逆に、サイトを完全に作り切ってから動画を始めると、公開が遅れます。3番まで一緒に決めて、5番で分かれるのが、待ちが少ない形です。

サイトそのものを分けるかどうか(コーポレートサイトとサービスサイト)で迷っている場合は、サービスサイトとコーポレートサイトの違い|分けるべきかの判断基準も判断の材料になります。

よくある失敗

「一括だから全部お任せ」にしてしまう

窓口がひとつになっても、決めることの数は減りません。誰に何を伝えたいかは、社内でしか決められません。ここを渡してしまうと、きれいだが自社の話ではないものが出てきます。

動画の本数だけ先に決める

「とりあえず3本」と決めてから中身を考えると、置き場所のない動画ができます。サイトのどのページで、誰に、何のために見せるのかが先です。

撮影の日を軽く見る

撮影は、人と場所を押さえる必要があり、やり直しがいちばん高くつく工程です。当日の段取り表を事前にもらい、誰が何時にどこにいるのかを社内に共有しておきます。

公開して終わりにする

サイトも動画も、公開した時点が出発点です。どのページが見られているか、動画が最後まで見られているかを見て、直していく前提で作ります。

窓口が一本化されているか確認しない

一括で契約したのに、実際にはWebと動画で別々にやりとりしていた、という状態です。契約前に「連絡先は誰か」を確認しておきます。

まとめ

Webと動画を一括で頼むか分けるかは、費用ではなく、そろえる仕事と進行管理を誰が持つかで決まります。

  • 窓口を分けると、色・言葉・素材・つなぎ込みをそろえる仕事が自社に残る
  • 一括にすると、その仕事を制作側に渡せる。ただし両方を自社でやっている会社に限る
  • 見せ方を一度そろえ直したいとき、担当者が一人のとき、動画をサイトの中で使うときは一括が効く
  • 表現の質で勝負する1本があるとき、社内に強い担当者がいるときは分けたほうがよい
  • 契約前に、自社対応の範囲・窓口・修正の範囲・素材の権利・自社で直せる範囲・終わり方の6つを確認する
  • 撮影がある案件は、近い会社のほうが下見と撮り直しで有利
  • 順番は「伝える内容 → サイト構成 → デザインの方向」まで一緒に決め、そのあと制作を分ける

京都市南区の株式会社HSEは、Webサイトの制作と動画の撮影・編集を、同じ体制で対応しています。実際の制作物は制作実績、対応範囲はデザイン・Webと動画制作をご覧ください。

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